2011/07/19

旅人からの手紙ー5枚目。

    
    
                   "サーカス"



              重力なんて存在しないみたいに
           巨大なゾウは軽やかに玉を操り道を進んだ。

        ウサギのカップルが小さな惑星玉を宙に浮かべ続ける傍で
         双子のネコは自由気ままに拍手と歓声の中を遊泳していた。

        コトリの割る風船から散った星々が暗い世界に彩りを放っては
           街人たちが手を伸ばし ひとときの輝き求め続けた。

                路地裏まで満ちた熱気と
                 駆けて行く無数の想い

             僕は空気が薄れたような息苦しさと
          破裂しそうな心臓の音を耳のすぐ側で感じすぎて
              今日はどうにも眠れそうにないよ。
 
               こんな日は手紙じゃなくて
              キミと一晩中 話をしていたいな。
                  
  

                  


































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